こんなヒドイ選挙制度があるか!

比例区・選挙区の得票がともに第一党」の政党が、議席数では第二党になり、
比例区・選挙区の得票がともに第二党」の政党が、議席数では第一党になる。
これって明らかに民意がゆがめられてますよね。

それも、僅差だというならともかく、
 比例区 民主18450138 自民14071438
 選挙区 民主22549129 自民19549438 (←こちらは手集計ですが)
と、比例区では400万票以上、選挙区でもほぼ300万票の大差です。

この結果は、ひとえに一人区の選挙結果に影響されたもので、
 一人区 民主8  自民21
 二人区 民主12 自民12
 三人区 民主6  自民5(公明2 みんな2)
 五人区 民主2  自民1(公明1 みんな1)
 比例区 民主16 自民12
と、自民党が勝ったのは一人区だけです。

そもそも、参議院の選挙区はいわゆる「一票の重みの格差」が著しく、今回の場合はほぼ5倍です。
これまでは、それでも基本的に得票第一党=議席数第一党だったので問題が顕在化しませんでしたが、
今回ついに一票の格差の弊害がモロに出てしまったということです。
(唯一の例外が1989年の選挙で、選挙区の得票は自民党17466406、社会党15009451でしたが、
 一人区で自民党3、社会党23という結果になり、合計議席自民党36、社会党46でした。
 ただし、この時の比例区の得票は自民党15343455、社会党19688252で、社会党が得票第一党です。)

今回の約5倍という「一票の重みの格差」は、これまでの判例でいえば「合憲」とされる範囲です。
ですが、今回の問題は、その格差の数字よりも、
「投票結果がゆがめられて議席数に反映されなかった」という結果そのものにあります。
これはさすがに選挙結果の無効を申し立てる訴訟が行われてしかるべきだと思いますし、
裁判所は選挙結果の無効を認める判決を下すべきなのではないでしょうか。
いくらなんでも今回の結果はあまりにひどすぎます。