これがバッハだ!@京都・バッハ・ゾリステン。

これがバッハだ!おなかの赤ちゃんから大人まで楽しめるコンサート@京都・バッハ・ゾリステン


チェンバロ協奏曲 ヘ長調 BWV1057
ミサ曲ト短調 BWV235
カンタータ第215番《お前の幸をたたえよ、恵まれたザクセン》BWV215

指揮:福永吉宏
S:松田昌恵、冨山瑞江 A:福永圭子 T:畑儀文 B:成瀬当正、篠部信宏
チェンバロ独奏:江口恭子
管弦楽・合唱:京都・バッハ・ゾリステン


この週末は土日とも学会でした。
なかなか大変でしたが、まあなんというか、
「会の時間よりあとで飲んでる時間のほうがずっと長い」というのは世の常です(笑)。
結局2日続けて終電で帰っちゃいましたよ…たはは。

で、今日は友人の出演する演奏会を聴きに行ってきました。
以前も紹介した( http://blogs.yahoo.co.jp/historian126/59181141.html )、
京都・バッハ・ゾリステンの「世俗カンタータシリーズ」の第9回公演です。
というわけで、当然バッハの世俗カンタータが取り上げられるんですが、
今回のメインはカンタータ第215番《お前の幸をたたえよ、恵まれたザクセン》。
作曲は1734年なのですが、時のザクセン選帝公フリードリヒ・アウグスト2世は、
この前年からポーランド王を兼ねていて(日本人的感覚だと不思議な感じですけどねー)、
ポーランド王としての即位1周年の日に、ザクセン公国(←神聖ローマ帝国の一部。
わかりやすく言うと江戸時代の藩みたいなもん…て言っちゃっていいのかな?)の主要都市であった
ライプツィヒ市を訪問します。
で、大バッハは1723年からライプツィヒ市の音楽監督的な役目をしていたので、
それを記念して作曲したのがこの曲だそうです。
だもんで、なんというか「わが君万歳!神よ我が君を嘉したまえ!」という歌詞であります(笑)。

指揮者みずからの解説によると(こういうところがワークショップっぽくて好きです)、
こういう世俗カンタータの曲を、バッハはしばしばミサ曲に転用するらしく、
一部はのちに「ロ短調ミサ」に転用されているそうです。
…去年聴いたはずですけどね、覚えてないです。もっといい耳がほしいなあ。
このカンタータも、2曲目のミサ曲も、どちらも素晴らしい演奏でした。
いかにも「アンサンブル」っていう人数で(ソリストも含めて25人)、
これだけ歌えちゃうってほんとすごいよなーと、いつもながら思います。
もちろん、「いかにも「アンサンブル」っていう人数」だからこそ出来るという面もあるのでしょうが。
「数と質」というのは、基本的に反比例の関係ですからね。

会場の洛陽教会は1階席と2階席があって、今日は遅く着いたので2階席のサイドで聴いていました。
真上から見るのもあまりない機会なので、1曲目のチェンバロ協奏曲は
チェンバロ奏者の手を見ながら聴きました。
チェンバロとかオルガンの奏でる音って、ちょっと神秘的な感じがして好きなんですよ。
チェンバロの進化版がピアノなんでしょうし、ピアノの長所も良さももちろんわかるんですけど、
たまに素敵なチェンバロの演奏を聴くと、それだけで幸せな気分になります。
というわけで、今日も幸せな気分になれたことでした。幸せ幸せ。