全日本男子&ロシア選手権男子。

よく帰って来たな宇宙人!
 
というわけで、ロシア選手権男子シングルは、復帰戦でいきなりプルシェンコが勝ってしまいました。
ほんま規格外な人ですね。
もっとも、ネット上の動画で見る限り、全然本調子ではありませんでしたが、
それでもSPで4Tと3A、フリーで4Tと3A+3Tと3Aを跳んじゃうんだよなあ。何なんでしょう。
SPのステップが一番変態だったプルシェンコらしかった気がします。
ああ、あとはSPのめっちゃてきとーなフィニッシュと、フリーの単調なロクサーヌの編曲もか。
 
ガチンスキーは、なんか結局フリーの4Tで転倒した分だけ負けちゃったってことなんですかねー。
演技としてはSPもフリーもガチンスキーの方が良かったんじゃないかという気がしますけど。
とりあえず、今のプルシェンコは倒せるようになってもらわないと。
とはいうものの、ガチンスキーが成長すればするだけプルシェンコがメラメラ燃えそう。
 
全日本はSPはニュースで見ただけで、通しの演技はフリーしか見てないんですけど、
そうすると完全に羽生くんの大会にしか見えませんでした(笑)。
最後の最後に3Sがすっぽ抜けたとはいえ、それ以外は完ぺきな演技。
なにがすごいって、まずはスローパートが全然だれないこと。
「勿体の付け方」というか、間の使い方がとても上手いですね。
そしてもう一つ、後半の3A+3Tにさらに2Tを付けた勝負根性!
この「稼げる点は全部稼いでやろう」というのをルールの範囲内で(←これ大事)やり切れるのはすごいです。
世界選手権が楽しみだー。
 
小塚くんは、何となくパッとしない展開になっちゃいましたね。
SPもフリーもそれなりにまとめたんだけどなー。
なんか、SPは高橋くんの陰に隠れ、フリーは羽生くんの陰に隠れ。
やっぱ地味様なのでしょうか。
もっとも、昨シーズンに結果が出たので、見る側の期待値が上がりきっちゃってるのも大きいんでしょう。
 
高橋くんは、SPの貯金だけで勝っちゃった感じ。
冒頭の4回転はまあこけても計算の範囲内だったでしょうけど、後半の2回の転倒はちょっとねー。
6分間練習の時の調子は良さそうだったんですけど、好事魔多しってやつでしょうか。
まあでも優勝は優勝、おめでとうございます。
世界選手権ではぜひ完成形のフリーの演技を!
 
好事魔多しといえば、町田くんも6分間練習はとても調子が良かったのですが、
それでかえって入れ込みすぎちゃったような感じでした。
が、中盤のスローパートでちょっと落ち着いて、競馬でいうところの「折り合いがついた」感じに。
この辺はランビエールの振り付けはよく考えてあるんだなあと思いました。
きっと本人がそんな感じで、中盤に力をためて演技してたんでしょうね。
このプログラム、きっと本人用に振りつけたら終盤はひたすらスピンしてるんだろうなあ(笑)。
 
それ以外で印象に残ったのは、宇野くんと日野くんです。
宇野くんは演技をちゃんと見たのは初めてですが、「天才少年」という表現がピッタリですね。
変異種だよなあ。なんであの歳であれだけ踊れてしまうのか。
山田コーチもなかなか育て甲斐があるでしょう。
ガチンスキーを初めて見た時のロシアの人たちも、きっとこんなだったんだろうなあ、という衝撃でした。
 
日野くんは、5年前のシアター・オン・アイスで見て以来です。
当時の感想はこちらですが、まだノービスでとってもちっちゃかった子が
にょきにょき成長していて感慨深かったです。うーむ、歳を取ったのだな。
で、長く伸びた手足をまだ使いこなせていない感じで、特にジャンプが腰高だったのですが、
それでいてなぜか転倒しないという不思議…。明らかに軸ずれてるのに。
スピンなんかも独特で、体の成長が落ち着いて安定したらどうなるのか、今からとても楽しみです。
すっごい踊れるし。宮本賢二さんの振り付けも、面白い素材だと思ったのか、
テンポが微妙に揺れる難しそうな曲でしたが、それなりに踊りこなしていました。
 
なにぶん女子のフリーをまだ見ていないので、本日はこれにて。