町田くんの第九。

ようやくスケアメの男子の演技を見ました。
カナダのナムくんとか、いろいろ見るべき演技は多かったんですが、ここでは町田くんのフリーの演技のことを。
選曲が第九ということで楽しみにしていたんですが、いいプログラムですね!
PCSの中でも、曲の解釈(interpritation)が9.04と素晴らしい数字が。
それも納得のプログラムですよ。
4分半という演技時間の中で、ちゃんと第九として成立させてましたから。
 
まず、演技の最初を、ちゃんと第一楽章から始めているところが素晴らしい。
音楽が流れ始めてから20秒近くの時間を静止するというのは、かなりの冒険だと思うのですが、
それをやってのけて、なおかつ、きちんと表現として活かしているところがまたいいです。
 
で、中盤は第四楽章のAllegro assaiで、いわゆる歓喜の主題が提示されるところ。
序盤と中盤のつなぎが実に自然で、違和感がありません。
 
中盤から終盤への切り替えのところだけは、やはりちょっと唐突感がありますが、
こればっかりは、時間の制約の都合上、仕方がないですかね~。
第四楽章の最後のPrestissimoのところ、この大曲のクライマックスを使って、演技を締めくくります。
 
ジャンプ・スピンといった要素の配置も、曲の構成に合わせて、ものすごく練りこまれていました。
単なる採点要素としてではなく、ちゃんと音楽を表現するための手段として配置されているんですよね。
そういったところが、プログラム全体が第九として成り立っているという印象につながるのだと思います。
Tochter aus Elysium(天上の楽園の乙女)のところで、翼の振付なのはいいですね。
昨シーズンの火の鳥といい、翼は持ちネタになってきたんでしょうか。
 
これを演じきるのって、相当大変だと思うんですが、本当に名プロだと思うので、
シーズンが進んでいく中で、ぜひ磨きをかけていってほしいです。
演技後のインタビューの中でも話していましたが、まだまだ詰められると思うので。
後半の3Aは、勝負の面でとても大事ですよね。
大技は前半に入れている分、得点が1.1倍になる後半のジャンプはやや少な目なので。
後半のジャンプでは、もう一つ、ラス前の3Fのところ、速くて細かい動きからのジャンプは
かなり厳しそうだったけど、大丈夫なのかなあ。
 
生で見てみたいけど、国内で見られるのは、年末の全日本だけか~。
……と思ってたけど、そうか、今シーズンは、4月に国別対抗があるじゃん!!
見に行きたいなー。