東京バレエ団<ディアギレフ・プロ>

今日はフェスティバルホールでバレエを見てきました~。
実はこれが今年初めてかな?年明け以降はフィギュアスケートで手一杯だったからな~(苦笑)。

4月17日(月)東京バレエ団<ディアギレフ・プロ>
○牧神の午後(振付:V・ニジンスキー/音楽:C・ドビュッシー
牧神…首藤康之
ニンフ…井脇幸江

○薔薇の精(振付:M・フォーキン/音楽:C・ウェーバー
薔薇の精…木村和夫
少女:吉岡美佳

ペトルーシュカ(振付:M・フォーキン/音楽:I・ストラヴィンスキー
ペトルーシュカ首藤康之
バレリーナ…小出領子
ムーア人…後藤晴雄
シャルラタン…高岸直樹

指揮:A・ソトニコフ
演奏:関西フィルハーモニー管弦楽団

首藤さんの舞台を見るのは去年の「SWAN LAKE」以来。お久しゅうございます。

この日のプログラムはどれも初めて見るものばかり。
「牧神」はどっちかというと、画的に静かな振付の作品。
動かないこと・動きをためることで醸し出す緊張感が命。
見てるほうも、なんかこう息をつめてジーッと凝視してる感じ。
あれは10数分の作品だから成り立つのであって、
これがもっと長い作品だとやってる方も見てるほうも持たんでしょう、きっと(笑)。
首藤さん、ためてためての熱演でした。

個人的に面白かったのは、特にニンフの皆さんの振付とかが、
去年見た初演復元版の[http://blogs.yahoo.co.jp/historian126/16434251.html春の祭典」]と共通していたように感じられたこと。特に、手と足の曲げ方。
同じような振付でも、ハルサイの方は暴力的で荒々しく行われるわけですが、
原始的・根源的な生命という点で、ニンフの振付と裏表になってるのかなあと思ってみたり。

薔薇の精は、個人的には「吉岡さんそれ反則」の一言に尽きます(笑)。
もうね、めちゃめちゃ素敵。バレリーナってほんと実年齢を超越した存在ですね。
わたしゃもうすっかり大ファンです。最近吉岡さんは出てきた瞬間わかるようになりました。
うまく言えませんが、独特の存在感がおありです。
うまい具合に吉岡さん出演の日に当るとこれがウレシイ今日この頃。
このプロの中では、「夢うつつ状態で薔薇の精に導かれて踊る(踊らされる)」パートが
一番面白かったです。
シチュエーションそのものがある種エロティッシュなわけですが、
そこんとこがとってもうまく表現されていました。

ペトルーシュカは、楽しみどころ満載の演目でした。
ある種とってもパターン化された形式だとは思うんですけどね。
1幕・4幕が市場のシーンで明るく楽しく、2幕・3幕がメインキャラによる内面劇。
首藤さん・小出さん・後藤さんはみなさん素晴らしい演技でしたが、
特にやっぱり首藤さんの演技はすごかったです。
なんだろう、「精神的に虐げられた存在」の演技は天下一品ですね(笑)。
いやでもほんと、あの繊細さ・危うさは他の人には出せないんじゃないかと思います。
あと、衣装と化粧に目をくらまされて、
人形遣いが高岸さんだということはすっかり忘れてしまっていました(笑)。
ごめんなさい、高岸さん。

市場のシーンは、これがまた底抜けに楽しくて気持ちいい!
ドンキでもそうですけど、こういうシーンでの東バのはつらつとした雰囲気はほんとすごいです。
見ててものすごいパワーを感じます。男性・女性問わずみんなハジケてるもんな~。
今回とりわけ目を引いたのは、しょっぱなに出てくる踊り子の女の子(多分西村さん?)。
なんだろう、あのロリロリ全開は(笑)。かわいすぎ。吉岡さん以上の反則ぶり(笑)。
他にももう舞台のあちらこちらでいろんなことが行われていて、全部は一度では見切れませんでした。
これ、絶対東バにぴったりの作品だと思うなあ。
また再演して下さいよ~(←でもその場合、東京まで見に行かなくちゃいけないのでは…)。

あと、これ多分初めてちゃんと聞いたんですけど、曲がまた良いですね。
ストラヴィンスキー先生最高!ハルサイといい、この人の曲は独特ですな。
個人的には大好きです。でも、毎日聞くと胃にもたれそうだ(笑)。
主食というよりは、「ごちそう」な感じです。

で、今回は生オケ演奏による舞台だったわけですが。
今回の関フィルは素晴らしかったです!!どれも難しい曲なのにね。ビックリ。
去年のロミジュリの時もすごく良かったし。
さっちー(※正指揮者の藤岡幸夫さん)に鍛えられて、メキメキうまくなったのかな?
これなら一度オケの演奏会にも行ってみようか、と思わせる出来でした。これぞプロの仕事。
実際、指揮者&オケにもブラボーの声がかかってましたからね。