京都国際マンガミュージアム。

さて、昨日はランチの後で京都国際マンガミュージアム烏丸御池上る)に行ってきました。
なんとなく、長時間いられる余裕がある時じゃないと行くのがもったいない気がして(笑)、
ずいぶんと久しぶりの訪問です。
以前行った時は写真を撮っていなかったので、レポを少し。

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館内は「マンガの壁」という呼び名で、壁面を本棚で埋めています。
そもそも漫画喫茶だって「マンガの壁」状態じゃないか、とかいうことはさておいて(笑)。
…てゆーか、館長は養老孟司さんですけど、まさか『バカの壁』に掛けてる?

このミュージアムの素晴らしい点は、読書環境でしょう。

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もともと建物は小学校だったのですが、グラウンドを完全人工芝にして、
「芝生に寝そべって漫画が好きなだけ読める」というパラダイスな環境を実現しております。
しかも、開館時間は夕方6時までなのですが(今月頭までは夜8時までだった)、
グラウンドはナイター設備完備です。そこまでやるか!(笑)
夕方の芝生

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夜の芝生

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ちなみに、この日読んだのはこちら。

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有吉京子『SWAN』です。
言わずと知れたバレエ漫画の古典(なんたって、連載開始は1976年だから、僕が生まれる前だ)。
以前6巻まで読んでほったらかしにしていて、続きが気になってたんですよね~。
あまりに面白かったので、適当に切り上げるつもりが閉館ギリギリまでいる羽目になりました。
時代状況とか、グジャグジャに入り組んだ人間関係とか、古びちゃってる部分はありますが、
でもやっぱり面白い。
結局、高みを目指して一つの道を邁進するキャラクターというのは、
なにかこう、読者の心を揺さぶるものがあるんでしょう。
いろいろと感情移入してしまう部分はありましたが、それはまあ個人的な話なのでさておいて。
ただ、主人公とルシィとの関係と結末は、ある意味お約束な展開だとはいえ、
両者の行動になんとなく感情移入できませんでした。うーん、ある意味では僻みなのだろうか。

バレエ漫画としての感想では、主人公がニューヨークに行ってから、
作品の雰囲気がガラッと変わったのが面白かったです。
クラシックとモダン(コンテンポラリー)とで、こうも違うもんか、と。
もっとも、現代のダンサーにしたところで、どっちもある程度踊れるのを前提とした上で、
その中で向き不向きとか好き嫌いとかはあるのかもしれませんが。
あとは、個人的にバランシン作品がツボにはまったことがあまりない人間なので、
「そういうもんなのか…」と思ったところがところどころ(笑)。


ところで、「もともと建物は小学校だった」と書きましたが、
京都は学制施行以前から小学校が設置されていた街で、
(詳しくは京都市歴史資料館のこのページを参照)
その当時からの建物ではないにせよ、京都の小学校にはレトロな建物が残っていました。

で、最近は子供の数が減ってきたこともあり、小学校が統廃合されて、
廃校になった旧校舎は、いろいろな形で再利用されています。
この京都国際マンガミュージアムは旧龍池小学校の校舎ですし、
他には旧開智小学校(御幸町仏光寺)の校舎が京都市学校歴史博物館になってる、とか。
(ここもいっぺん行かなきゃと思ってるんですけどね~)

というわけで、校長室なんかは展示としてそのまま保存されてるし、
廊下や階段のレトロな風情もとってもいいです。
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ちなみに、小学校になる以前はここはなんだったかというと、
室町時代は二条殿(二条良基の邸宅)、江戸時代は金座・銀座(京都にもあったんだ…)だったそうです。
というわけで、館内にも説明パネルが置かれています。
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