バッハ『ミサ曲ロ短調』@京都フィグラールコール。

京都フィグラールコール演奏会 バッハ『ミサ曲ロ短調』@京都府民ホールアルティ 11月16日
J.S.バッハ『ミサ曲 ロ短調』BWV232
独唱:松田昌恵(S)、福永圭子(A)、畑儀文(T)、成瀬当正(B)
合唱:京都フィグラールコール
演奏:京都・バッハ・ゾリステン
指揮:福永吉宏

「洛陽教会」と聞いて、場所がピンと来る方は相当の事情通。
洛陽教会は京都御苑の東側、同志社の新島会館の南隣に位置する日本基督教団の教会で、
1890年の設立と、京都でもかなり古い部類に入ります。
そうした歴史もさることながら、この教会が一部で有名な理由は、
バッハの作品を中心に演奏活動を行う団体として1981年に結成された
京都・バッハ・ゾリステンの本拠地だからです。
僕も以前、何度か演奏会に行ったことがありますが、
教会で聴くバッハの曲というのは、なんともいえない雰囲気があって素敵です。

で、前置きが長くなりましたが、京都フィグラールコールは、
その京都・バッハ・ゾリステンの兄弟合唱団的なアマチュアの団体です。
(京都・バッハ・ゾリステンの方は、もうほとんどセミプロみたいなもんなので)
最近お友だちが入団したので、さっそく演奏会に行ってきました。

『ミサ曲ロ短調』は、1749年に完成されたバッハ最後の曲にして、声楽技法の総決算となった曲。
…というのは、聴きに行ってから知った話(笑)。
でも、本当に素晴らしい曲でした。
バッハの曲というのは、聴いていて「心洗われる」という表現がぴったり来ると思うのですが、
この曲も、そういう敬虔さとか、荘重さとか、調和とか、宗教曲特有の良さでいっぱいで。

演奏がまた、さすがはバッハメインの指揮者&合唱団&管弦楽という感じ。
歌っていてすごく難しい曲だと思うんですよねー。
キリスト教的な敬虔さを内面から表現しないといけないし、声質的には透明感が要求されるし、
突然テンポがガラッと変わってものすごく速くなったりするし、
フーガは一度位置を見失ったら復帰できなさそうだし…(笑)。
少人数・小編成という特徴をいかんなく活かした、素敵な演奏会でした。
あと個人的には、「ピッコロトランペット」とか、見たことない楽器なんかも見られて面白かったです。

ああ、また合唱がやりたいなあ、としみじみ。

12月にはクリスマスコンサートがあるんですが、
もう冬期講習が始まっていて行けないんですよねー。残念。
久々に洛陽教会にも行きたかったんだけどな。