深読み。

あくまで仮定の話ですが。
北方四島のうち、4島でも3島でも2島でもなく、
「3.5島」が日本に返還されたとします。

この場合、日本は実に敗戦以来初めて、陸上に国境線を有することになるのです。

そうすると、必然的に国境警備をどうするかという問題が付随して起こります。
現行の海上における国境警備は一般には海上保安庁の管轄で(つまり警察権の一環)、
海上自衛隊の活動対象は基本的には限定されています。
もちろん陸上の国境警備に関してもこの住み分けは適用可能だと思いますが、
いずれにしても、具体的な国境警備の運用や、潜在的な軍事上のリスクの増大といったことを考えれば、
陸上自衛隊の活動形態についても議論が行われることは間違いないでしょう。

というわけで、「3.5島返還論は、自衛隊の活動拡大を視野に入れ、
一石二鳥を狙ったものなのだ」とか言ってみるとどうなるか、とか思ったんですが、
保守派のみなさまの反応を見る限り、そういうわけでもないんでしょうね。
まあどっちにしたって、そもそも実現可能な案だとは思えませんが…。