夏越の祓え。(水無月食え!)

たまには歴史系大学院生らしい記事も書きましょう(笑)。
(ただし、結構適当に書いているので、あまり信用しないように)
今日は6月30日。一年のちょうど中間点ですが、
この日は古代から続く古式ゆかしい年中行事、「夏越の祓え」の日でもあります。

「夏越の祓え」とは何のためにする行事かというと、
半年間の諸々の穢れを祓い、残り半年間の息災を願うためのものです。
具体的には、
1 人形(ひとがた 人間の形に半紙を切り抜いたもの)に名前と数え年を書き、息を吹きかけ、
  体の悪いところを撫でる。
2 茅の輪(ちのわ 青竹の芯に茅を巻きつけた直径二メートルくらいの輪っか)をくぐる。
  ※茅の輪は神社の鳥居などに設置してあります。北野天満宮のものが京都最大。
3 水無月(ういろうの上に小豆がのった和菓子)を食べる。
といったところです。
1・2はしなくても、3をする人は多いですね。和菓子屋さんの書き入れ時です。
何で水無月を食べるのかは実はよく知らないのですが…まあいいや、おいしいし(笑)。
去年は職場で上司の差し入れとして出されたので、
余った分までいただいて一人で一本半食べました(笑)。
京都ではわりと身近な年中行事の一つですが、他地域だとどうなんだろう?

ちなみに、何だか今ではすっかり「夏を越すための祓え」とイメージされているようですが、
でもこれ、もともと陰暦の6月30日の祭なので、「夏を越した祓え」のはずです。
太陽暦の導入で、すっかり季節感が狂ってしまった行事の典型例ですね。
そもそも、そのせいで梅雨の6月が「水無月」なんかになってしまっているわけで。

逆に祇園祭はもともと6月の祭なので、明治の太陽暦導入の後にきちんと1月ちょいずれて、
現在のスケジュールになっています。葵祭賀茂祭)も、もともとは4月。
節分の豆まき(追儺 ついな)も、もともとは12月の末の年末の行事。
ずらすのとずらさないのと、どちらが良いのかは一概には言えませんが…。

というわけで、まずはみなさま、和菓子屋へGO!(←回し者か?)