『ヒストリエ』7巻。

ただ今、締め切り地獄というか校正地獄に堕ちております。
なんなのだこれは…。
返したらすぐに別の校正が来るという、なんだか「わんこそば」ならぬ「わんこ校正」状態です。
(まあ、実際のところ、わんこそばって食べたことないんですけどね。正直、憧れはあります。)
もうおなかいっぱいです…。
でも、明日あたりまた別のゲラが降って来るんだろうなあ。

というわけで、間隙を縫って久々の更新です。
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まさか新刊が出るとは、まったくノーマークでした。てゆーか、連載進んでたんだー。
内容は「岩明均ワールド全開!」って感じでした。
いやー、ヘビが生首を丸呑みするシーンだけで9ページ使うかね~(笑)。
しかも、連載時は月またぎだったらしいし。
寄生獣』といい、何か「丸かぶり」に思い入れがあるんでしょうねえ。

内容的に一番面白かったのは、やっぱマケドニア式将棋のエピソードです。
それも、「王から王子に譲位する」というくだり。
アッタロスが初めてゲーム内で「譲位」を行使したところの描写は、実にピリピリと刺激的です。
アッタロスの躊躇といい、「王の権威とは何か」というのが生々しく描かれています。
国王のフィリッポスがまたいいキャラなんですよ。ぶっちゃけ、アレクサンドロスよりよっぽど魅力的(笑)。
こういうヤバそうな中年がカッコよく見えるというのは、要するにそんだけ自分が年取ったってことだよなあ。

しかし、アンティパトロスはどうにもローラン・プティに見えて仕方ありません。
ボールドヘッドといい、ややエキセントリックな表情といい。
脇役もあくが強そうな人が揃ってて非常によろしいです。
そもそも、主人公のエウメネス自身がなかなか黒くて一筋縄ではいかないし。
あとは、これでいったい完結までちゃんと連載が続くのかだよなー。何年かかるんだろ。