なにわの海の時空館。

先週は合間を縫って「なにわの海の時空館」に行ってきました。
そう、橋下市政のあおりを受け、今月の10日で閉館になってしまうあの施設です。
前から一度行きたかったのですが、なかなか機会に恵まれませんでした。
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展示棟はこの通り、何というか「浮かぶたこ焼き」です。なかなか趣味的なデザイン。
周りをすべて海で囲まれていますが、どうやって中に入るかというと海中トンネルを使います。
ますますもって趣味的。地下に降りるメカメカしいエレベーターが素敵でした。
↓こちらが海中トンネル。
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さてそれで、展示物のメインは何かと言えば、復元された菱垣廻船。
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これは本当に素晴らしかったです。
原寸大で復元されているので、ちゃんと乗船できます。
たとえば、木造船の舵や操舵室が見られる展示というのはなかなかないと思うのですが、
これだけ間近に見られるというのは、本当に得難い機会です。
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なんでもこれ、実際に海上航行可能で、展示前に一度だけ実走したそうなんですが、
展示されてからは移動不可能になってしまったわけで…。もったいなや。
(ちなみに、手順としては「船を入れてから展示棟を建設した」そうです。)
あまりに大きすぎて、写真にも納まりきらないほどですが、
10分の1の大きさの模型も展示されているので、細部を見るにはこちらがいいかも。
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いいかももなにも、10日限りで閉館なんですけどね…。
思うに、「常設展示がメインの博物館」というのは、やっぱり集客が難しいのかなあ、と。
何しろ、リピーターというのがほとんど付きませんから。
そういう意味では、博物館というのは展示替えとか特別展とかがあってこそ、
という面はあるんでしょうね。
で、そうなると、ランニングコストを低く抑えられる、立地が良いといった
好条件がないと厳しいわけですが、
ここの場合は、維持費はかかるだろうし、市の中心部からは奥まっているし、と
なかなか難しかったのかなあ、と思います。
せっかくのいい展示なのに、残念な話です。

海中トンネルの天窓からは、こんな風に大阪湾の魚が見えたりします。
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…しますけど、魚が見たい人は一駅手前の海遊館に行っちゃいますよね、やっぱり。