小特集「皇位継承再論―女帝・女系の可能性と皇太子―」

最新の『歴史学研究』に、小特集「皇位継承再論―女帝・女系の可能性と皇太子―」が掲載されており、コメントとして拙文「日本中世史上の女帝・皇太子」が掲載されています。

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メインの論文は古代史の仁藤敦史さんの「『万世一系』論と女帝・皇太子―皇統意識の転換を中心に―」で、コメントとして近世史の村和明さんの「近世の女帝と国家・社会」、長志珠絵さんの「『女帝・女系の可能性』と〈近代〉」が掲載されています。
力作ぞろいですので、ぜひご味読ください。

内容は9月26日にオンライン開催された同名のシンポジウムに基づいていますが、当日も本当に楽しくて、他のみなさんとご一緒できて本当に良かったです。
終了後に内輪でオンラインお疲れさま会があったのですが、「『天皇の親族関係』をテーマにしたシンポジウムを続編でやるべきです!」と力説しておきました(笑)。
でもほんと、今こそタイムリーなテーマじゃないですか。

コメンテーターは、依頼内容をそれぞれに解釈してコメントを用意したのですが、結果的に、三者三様の内容になりました。
同じお題でこれだけ違うテイストになるというのも不思議ですが、むしろコメンテーターのスタンスの違いが如実に現れた感じで、私としては非常に面白く感じております。
自分としては、先駆的研究として野村育世さんの「中世女帝のイメージ」を広めることが今回の自分の仕事だと思っていたので、それが果たせて良かったです。