日本史研究会三月例会「鎌倉幕府論の課題と展望」。

というわけで、今日は日本史研究会三月例会「鎌倉幕府論の課題と展望」に行ってきました。
実質的には都立大(やはりここは首都大学東京とは呼ばず、こう呼ぶのがK先生の意思に沿うだろう)の
K先生の論文集の書評会のような感じで、
K先生が「鎌倉幕府研究の現状と課題」という題で話されたあとに、
史料編纂所のK先生が「K氏の鎌倉幕府成立史論について」という形でコメント。
(伏字にせんでも別にいいんだけど…)
普段は日本史研に顔を出されないようなお偉い先生方も出席されていて、なかなか豪華な顔ぶれでした。
ほんとはもっとたくさん出席があるかなとも思ってたんですけどね。
院生連中の出席率もかなり高し。

内容は、基本的には論文集の内容に即した形だったわけですが、
報告者・参加者の双方から、かなり忌憚のない意見が交わされて、密度の濃い例会になったと思います。
いろんな人の評価軸の一致点やズレとかが浮かび上がったのは大きな成果だったと思います。
なかなか文字の上だけで論争してても論点ががっちりかみ合うわけじゃないですからね。
やっぱりこうやって、時には直接意見を交わさないと。
その意味では、もっと関東の研究者の参加があったらもっと良かったのになあとも思います。
やっぱりいまだに、東西の研究者の間での見解の懸隔はそれなりにある気はしますし。

直接の例会の感想ではありませんが、もっとキャリアの早い段階に、
相互に行き来しやすい制度があればいいのになあと思います。
学振とかでも、関東⇔関西というパターンがそんなにあるわけじゃないですし。
そう思うのは、最近自分が関東の研究者の方々と日常的に接点を持ってみたいと思っているからなのですが。
どうなんだろう、関東のお方々はどう思ってるのかな~。

今のところ、自分はまだまだ院政期の研究で手一杯で、
内乱期(要するにいわゆる源平合戦)以後の政治状況にまで手を出すだけの準備がないのですが、
博論書いた後は、鎌倉期にまで踏み込んでみたいですね。特に承久の乱以後まで。
今日の例会で、鎌倉期に関する興味がさらに増しました。