関西6オーケストラ実力採点。

今日の日経の夕刊になかなか面白い記事が。
「オーケストラ実力採点」と題し、関西6オーケストラの実力診断をしています。
(大フィル=大阪フィルハーモニー交響楽団京響京都市交響楽団
 センチュリー=大阪センチュリー交響楽団、関フィル=関西フィルハーモニー交響楽団
 シンフォニカ=大阪シンフォニカー交響楽団、兵庫芸文=兵庫県立文化芸術センター管弦楽団

大阪は経済の地盤沈下とともに文化的土壌を維持することが難しくなってきている「らしく」、
(単に関西人がカネ出さないだけなんじゃねーのかという気もするが…)
4月には関経連の会長が「大阪の4団体を統合しては」なんていうみっともないことを言ったりしてます。
(センチュリーの財政基盤の基金が2010年度末で底をつく予定なのが事の起こり)
すごいなー、関経連は「関西なんてただの田舎なんです」と言わんばかりのお方を
トップに据えておられるわけですな。情けなや。
この辺の情けなさは、一昨年の某球団の合併話と共通してるんだと思いますが。
小林一三・佐伯勇・松下幸之助佐治敬三…(ってゆーか、遡ってったらどこまでだって遡れますが)
といった先達の気骨は、どこに行ってしまったのか?
ま、個人的には、大阪の楽団はどっか一個、
思い切ってびわ湖にホームグラウンドを移した方がいいんじゃない?とは思いますけど。
でないとびわ湖ホールがもったいなくって。

それはさておき、採点者は音楽評論家9人で、それぞれの持ち点が10点、合計90点満点となっております。
標準が7点なので、63点がさしあたりの目安なのですが…。

まずはオケのアンサンブルの評価項目が2つ。
1弦楽器のアンサンブルの精度
大フィル   74
京響     72
センチュリー 72
関フィル   56
シンフォニカ 60
兵庫芸文   55

2管楽器のアンサンブルの精度
大フィル   69
京響     70
センチュリー 68
関フィル   58
シンフォニカ 58
兵庫芸文   57

大フィルと京響の評価が拮抗してますね~。
実際この2つのオケは、関西以外で公演を打てるだけのオケだと思いますから、まあ妥当な評価かと。
関フィルの評価が随分低いのがちょっと意外。
最近バレエ音楽の演奏をしょっちゅう聞いてるわけですが、うまくなったな~って思ってたんですけどね。
センチュリーとここまでの差が付いちゃうんだ。

で、続いて指揮者の評価項目が2つ。
3トップ指揮者の音楽性
大フィル   75
京響     65
センチュリー 64
関フィル   70
シンフォニカ 66
兵庫芸文   55

4トップ指揮者のテクニック
大フィル   76
京響     68
センチュリー 65
関フィル   66
シンフォニカ 65
兵庫芸文   58

これ、事実上指揮者に対する個人評価ですよね。ひょー、怖えー(笑)。
指揮者の顔ぶれは以下の通りです。
大フィル   大植英次音楽監督
京響     大友直人(常任)
センチュリー 小泉和裕(首席)、金聖響(専任)
関フィル   飯守泰次郎(常任)、藤岡幸夫(正)
シンフォニカ 大山平一郎(ミュージックアドバイザー・首席)、寺岡清高(正)
兵庫芸文   佐渡裕(芸術監督)

大フィルの大植さんの評価がダントツなのは、まあこうなるんでしょうねえ。
いっぺん聴きに行きたいんだけどな~。
大友さんの評価については、京響ファンはみな苦笑を禁じ得まい(苦笑)。
しっかりせーよ、なおなお~。
センチュリーはもうちょっと評価が高くってもいいと思うけどね~、小泉ファンとしては。
小泉さんの指揮は明快でいいですよ。
クレッシェンドのところではすんごい「がぶり寄り」とかしてみせたり。
練習で「ここのところはもっと”はんなり”」とか言われた日にはどうしたもんかと思いましたがね(笑)。
関フィルは納得の評価。ってゆうか、きっとアンサンブルの評価とのギャップが問題なんだな、これ。
シンフォニカは、すんません、指揮者が誰かパッと出てこなくって、
調べてからも「そうだったっけ?」とか思ってしまいました。
で、兵庫芸文のこの評価って…ううーむ。

そんなわけで、なかなか面白かったです。
来週の後編も楽しみ。