卒塔婆。

昨日の塾の国語の授業でのこと。
試験対策で漢字のプリントをさせていたのですが、生徒から突然何の脈絡もなく、
「先生、'そとば'って何?」という質問が。
「'そとば'ってこの'卒塔婆'?」(とホワイトボードに書く)
「そう、それそれ」
というわけで、卒塔婆っちゅーのはお墓に行ったら墓石の横とかにこんな長細ーい木があって、
墨でうにゃうにゃ~って字が書いてあるやつがあるやろ、あれや、とイラスト付きで説明。

で、なんでそんなことを聞くのか聞くと、いわゆる怪談本の中に卒塔婆が出てきたんだけど、
なんじゃそら、と思ったらしいです。
辞書引けよ!とは思いますが、まあそれはそれとして。
そのお話の筋を生徒が言うには…
 あるとき海に行って泳いでいると、誰かに急に足を引っ張られて溺れそうになった。
 慌ててもがいて泳いで岸に上がったのだが、その時夢中でつかんだものがあって、
 上がってから見てみたら、それは卒塔婆だった。
という話らしいです。
で、卒塔婆が何かわからなくて、何が怖いのかさっぱりわからなかったらしいのですが、
…いやこれ、卒塔婆が何かわかっても、何が怖いのかまったくわかりませんよ(苦笑)。
何かの拍子に'''卒塔婆が海に捨てられてしまった'''(どんなシチュエーションか見当もつきませんが)
死者の霊が、「供養してくれ」と言いたいがために足を引っ張って卒塔婆を渡した、
という解釈になるのでしょうか。
情景を思い浮かべるだに、意識は「碧い空、碧い海、白い砂浜、'''白い卒塔婆'''」という
シュールなコントラストに向いてしまうのですが(笑)。

学校で先生に聞いてもわからんかったと言うので、何の先生に聞いたのかと聞くと、理科の先生との答え。
あー、そりゃわからんでも仕方ないかな。国語と社会の先生は知ってないと困る気もしますが。
せっかくなので、卒塔婆ってのはサンスクリット語ストゥーパという言葉に
漢字の音を当てはめた当て字だから、見ただけじゃ意味がわかんないんだよとか、
もともと五重塔五輪塔も塔は全部「卒塔婆」だったんだけど、
今「卒塔婆」と言ったら、あの木のやつだけを指すんだよとか、ちょろっと脱線。
ああ、ムダ知識だ(苦笑)。
ま、卒塔婆自体は先々国語の問題とかで出てくるかもしれませんが。あとは漢検とか。