最たる詭弁。

普段この手の話は書かないことにしてるんですが、今日はほとほと呆れたので。

本日、国民投票法が成立いたしました。
まあ正直なところ、国民投票法ができることそのものは仕方ないかなと思ってます。
あくまで憲法の細則としての手続法ですから。

でだ。
先ほど報道ステーションを見ていたら、
キャスター・コメンテーターと、Y代議士(法案提案者)がトークをしていたわけです。
で、ちょうどテレビつけた時の話題が「成立要件としての最低投票率」だったのですが。
「どうして成立条件に最低投票率を設定しないのか」というコメンテーターの問いに、
Y氏の答えが振るっておりました。
最低投票率を40%と設定したとして、
 『投票率が40%、賛成が5割』なら、有権者の20%の賛成で成立する。
 だが、『投票率35%、賛成が8割』なら、有権者の28%が賛成なのに、成立しない。
 8割という圧倒的な賛成多数なのに、たった5%の人間のボイコットで民意が賛成されないのは
 おかしいし、5%の人間のボイコットに法が担保を与えることになる。」
…あのー、「最初から投票に行かなかった60%の有権者」の民意はどこへ行きましたか?
そもそも、たった有権者28%の賛成で国民投票なんか成立させていいんですか?
まあ、立脚点からしておかしく、その議論の中に限定しても論理が破綻してます。
こんなアホ説明をよくもまあしゃあしゃあと言えるもんだと思いますが、
それ以上に腹が立つのが、それを唯々諾々と拝聴してるキャスターとコメンテーターですよ。


とはいえ、一方で私は思うのです。
「現行の憲法アメリカから押しつけられたものだ」と言われるんだったら、
護憲派もいっそ国民投票にかけて、憲法9条を信任しちゃえばいいじゃないかと。

そもそも、改憲派に真っ向から憲法9条改憲案を提示させて、
(あの首相ならおだてればやってくれるだろう)
「あの政党、あの候補者が当選すれば、憲法9条は変えられてしまいます。」
と主張して、改憲阻止勢力である1/3の議席を取る自信が護憲派にはないんでしょうか。
(とゆーか、個人的には改憲派改憲勢力である2/3の議席を取れると思ってんのかなというのが
 さっぱりわからんのですが。もし思ってるんだったらとんでもなく楽観主義者ですね。)

で、仮に、「それでも選挙後に議員のみなさんが転んで、改憲派が2/3を越え、
国民投票が発議された」とします。
その際の国民投票で、護憲派過半数の票を獲得する自信がないんでしょうか。
私は、憲法9条ってやつはそんなにやわじゃないと思うんですけどねー。