『狩野永徳』@京都国立博物館。

今日は京都国立博物館に特別展『狩野永徳』を見に行ってきました。
会期がもう明日までなので、正直「今さら」感はあるのですが。
だって忙しかったし~、風邪も引いたし~。
せめて風邪の一件がなければ、平日に行けたんですけどねえ。

会期最後の土日だけあって、今日は6時を過ぎても30分待ちでした。
アホらしくなって先にとっとと平常展の方を見たんですけど、
豪華すぎて平常展を見るだけで疲れるんですよね、ここ(笑)。
今回は絵巻のコーナーで『松崎天神縁起』防府天満宮の縁起絵巻)が展示されてて
「おおっ!」と思いました。
建築現場を描いている場面が非常に面白いです。

で、7時ごろに特別展に行くと、さすがにほぼ行列は解消されてて、
あまり待たずにゆっくりと見ることができました。
お目当てはなんたってやっぱり上杉本『洛中洛外図屏風』と『唐獅子図屏風』。
持ち味はまったく逆方向の2作品ですけどね。
洛中洛外図屏風』は細かいところまでじっくり見たいし、
『唐獅子図屏風』は逆にどーんとでっかく全体を見て迫力を楽しみたい。
というわけで、辿り着くまでにずいぶん苦労しましたが、
洛中洛外図屏風』の方は列に並んで最前でじっくり見ました。
「ここにあれが」「ここにはあれが」という感じで、見れば見るほど面白い。
上杉謙信もそうやって楽しんだんですかねー。
まあ、京都は1200年の長きに渡って、
「京都ってこんな良いとこ」ですよ幻想を流布することで
長らえてきた都市だからなあ(笑)。

ウワサの新史料『洛外名所遊楽図屏風』も見てきましたが、
こちらは個人的にはあまりピンと来なかった感じ。
やっぱり先に『洛中洛外図屏風』の方を見ちゃうとねー。
どっちかというと、『聚楽第図屏風』とか『近江名所図屏風』とかの方が面白かったです。

あと、屏風とか襖絵とかがかなりたくさん出てましたけど、
『唐獅子図屏風』に限らず、一般的なこの手の絵って、
もうちょっと引いて全体見たほうが面白くない?といつも思うのですが。
近くで細部を見るという感じにはあんましならないです。
もちろん、細かいところまで見たいところもあるんですけどね。花の質感とか。
この手の絵の題材では、芙蓉の花を見ると日本画っていいよなーと思います。
あと、個人的には虎を描いた作品は好きですかね。

というわけで、個人的にはとっても満足な展示でした。
図録もしっかりゲット。
洛中洛外図屏風』の細かいところは、これでゆっくりちまちまと楽しみます(笑)。