『へうげもの』13。

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レビューを忘れていたのではなく、出版されたこと自体気付いていませんでした。
ほんと今年の夏は忙しかったんだな…。
というわけで、2ヶ月遅れのレビューです。

今巻は関ヶ原の前触れ段階の話でしたが、ほんと面白いです。
何しろ三成がかわいい。不覚にもかわいいと思わされてしまいます。
新年の茶会のあとで吹っ切れる三成を見て、織部が三成のことをかわいいやっちゃと思うのですが、
あそこで読者も三成のことを同じようにかわいいやっちゃとと思うわけです。
うーん、上手いよな~。
前巻の秀吉の死もオリジナリティ溢れる描写でしたが、
これだけ描き尽くされた人物を、こんな風に描けるなんて。

織部自身もずいぶん食えないキャラクターになりましたが、
有楽斎といい(秀頼の車を引いて登場する織部・有楽斎のうさんくささと言ったら!)、
前田利家といい、食えないオヤジたちの存在感がまたいいです。
前作の野球物もポツポツ読んでましたけど、この作品はこれまでと明らかに桁が違いますね。
作者に何か降りてきてるんでしょうか。
完結まであと3巻ぐらいかなーと思いますが、どんな結末になるのか楽しみです。