「京都御所」と「京都御苑」

葵祭体験記のおまけです。
京都で単に「御所」と言ったら、まあ普通は今出川(北)・丸太町(南)・寺町(東)・烏丸(西)の
四本の通りで囲まれた空間を思い浮かべるわけですが。
実際には、あれは「京都御所」ではありません。「京都御苑」です。
どういうことかというと、京都御所というのは、京都御苑の中でもやや北東寄りの、
塀で囲まれた一角のことなのです。ここは明治以前に天皇が居住していた内裏で、
このほか御苑内には、退位後の院が居住していた仙洞御所(今は焼けて無い)・
天皇の母が住んだ大宮御所があり、この3つの御所が宮内庁管轄です。

では、京都御苑とは何かと言うと、もともと内裏の近辺には公家が居住していたのですが、
今出川通の北側、同志社に隣接してある冷泉家はその名残)
明治遷都にともない荒廃してしまいました。
これを大正天皇の即位大礼が京都で行われた際に整備したのが京都御苑で、
現在の景観は昭和24年に国民公園となってから整備されたものです。
ちなみに、現在の管理者はなんと環境省国民公園には、他に皇居外苑新宿御苑があります。
(詳細はこちら http://www.env.go.jp/nature/nationalgardens/

なので、京都御苑の中を歩いていると、御所の警備をしている皇宮警察(これ、かっこいいんだよな~)
の車の他に、環境省の車も巡回しています。御苑に行かれた際には、ちょっと注目してみて下さい。