「中近世移行期」

昨日は2回目の大会準備報告でした。
研究委員の仕事って、これが一番の大仕事なんすよね。
昨日は九州から援助報告の先生をお願いしていたこともあって、疲れました…。

内容について動向はありませんが、どうするかちょっと問題だったのが、報告のタイトル。
「中世末」という表現が入っていたことに議論が集中して、
「中近世移行期」の方がいいんじゃないのか、という話になったのですが、
報告者は「移行期」という表現が使いたくないらしい。
まあ確かに、融通無碍な言葉ではあります。
それだけに、便利でもあり、ぼやけてしまう部分もあり。
とりあえず、「中世末期」ということでペンディングに。

で、ふと考えたんですが、「古代・中世移行期」とはあまり言いませんね。
ひとつの理由が、昔は鎌倉幕府成立以後を中世としていたのに対し、
現在では院政期がすっかり中世として認知され、
下手すりゃ摂関後期(道長期以降)はもう中世という人も結構いるからでしょう。
これじゃどっからが移行期かわかんないもんなあ。

「近世・近現代移行期」とも多分あまり言いませんね。
これは「幕末」「明治維新期」という便利な時期表現があるからかな。
「中近世移行期」は織豊政権段階よりもさらに前まで含むことができる表現なところが、
多用される理由であると思われます。
(※あくまで個人的主観なので、鵜呑みにしないように。)