スターズ・オン・アイス。

スターズ・オン・アイス@なみはやドーム 1月14日
○スターズ・オン・アイス メンバー
女子:サーシャ・コーエン佐藤有香、ジェニファー・ロビンソン
男子:トッド・エルドリッジ、マイケル・ワイス、本田武史
ペア:イナ&ジマーマン、シェン&ツァオ
アイスダンス:デュブレイユ&ローゾン

○ゲスト
アレクセイ・ヤグディン荒川静香安藤美姫高橋大輔

○サプライズ・ゲスト
エカテリーナ・ゴルデーワ、エフゲニー・プルシェンコ、リード姉弟
というわけで、今年の公演初めは昨年に引き続きスターズ・オン・アイスから。
そもそものキャスト自体をかなり楽しみにしてたんですが、
強烈なサプライズ・ゲストにはビックリですよ!
「ヤグプル揃い踏み」はもちろんですが(日本では01年以来だそうです)、ゴルデーワって!

「G&G」ことゴルデーワ&グリンコフは、
88年カルガリーと94年リレハンメルで金メダルを獲得した伝説のペア。
実生活でも夫婦だった二人ですが、95年に夫のグリンコフが心臓発作で急死してしまうんですよね。
(ちなみに、02年に長野五輪金メダリストのイリヤ・クーリックと再婚)
カルガリーでの演技などがYouTubeに上がってますが、今見ても確かにすごいなあと思いますね。
きれいなスケーティングと、何よりもサイドバイサイドでの寸分の狂いもないシンクロぶり…。

今回あまり直前情報をチェックせずに行ったんですが、帰って見てみたら、
プルとゴルデーワは次の週末の東京公演に追加キャストで入ってたんですね。
で、どうも昨日の公演にもサプライズ・ゲストとして出演していたらしい。
昨日プルがサプライズで出ていたことは、一緒に見に行ったお友達が教えてくれていたのですが、
ゴルデーワのことはまったく知らなかったので、アナウンスを聞いて心底ビックリしました。
もちろん今は一人で演技するわけですが、シンプルで美しいスケーティングはさすがの一言。
いやー、眼福。素晴らしい。生で見られてめちゃめちゃ幸せでした。
去年のCOIのバイウルもうれしかったけど、今回もほんとにうれしい。

ゴルデーワ、エルドリッジ、佐藤有香と、昔からのファンにとってはたまらない面子が揃ったわけなんですが、
他の選手と見比べて、「ああ、フィギュアスケートってここ10年ほどで本当に変わったんだなあ」と
しみじみと実感しました。
演技の構成がすごくシンプルなんですよね。
で、滑りそのものにおのずと目が行って、「ああ、きれいなスケーティングだなあ」と。
この3人の共通点としては、現役時代に競技として「規定」を経験していることが挙げられるかもしれません。
もちろん、規定があった時代でもそれが苦手な選手だっていたわけで、
規定があるからスケーティングが上手くなるとは限りません。
ただ、結果として、スケーティング技術に支えられて、この3人は長く演技を続けられているということは
言えるのかもしれないなあ、と。

もちろん、今の振付バリバリの演技だって大好きなので、良し悪しを言うつもりはありません。
今日も安藤さん・高橋くんの演技は素晴らしかったです!

以下、適宜感想です。
○ヤグ&プル
昨年はともに手術を経験した二人ですが(ヤグが股関節、プルが膝)、二人の元気な姿が見られてうれしい♪
ヤグは例によって氷上で腕立て伏せ。この筋肉バカったら~(笑)。
個人的にはもうちょっといろいろ見せてほしかったけど(ステップとか)、
もっと回復したときの楽しみに取っておきます。
プルの方はかなり回復してる感じで一安心。
意外にも?いたって普通のプログラムでしたが、ステップのあたりに変態ぶりの片鱗はうかがえました(笑)。

○コーエン
今回のヒロイン的位置付け。
やっぱ華がありますね~。登場しただけでお客さんの目を釘付けに出来る。
柔軟性を活かしたスピン・スパイラルも大好きなんですけど、
実は個人的にこの人の演技で一番好きなのは、バレエジャンプなんですよね。
今日も楽しそうにポンポン跳んでくれました。
ジャンプでところどころ自爆してたのはご愛敬ってことで…。

○本田くん
後半に踊ったフラメンコみたいなプログラムにビックリ。
こんなのも出来るんだ、すごいじゃん。芸域広がったね~。
体も絞れていて、足の調子も良いのかジャンプを連発してくれていました。

○ワイス兄貴
絶好調だったのか、ジャンプ連発にバックフリップまで披露!
こういう人が一人いてくれるとメリハリが付いていいですよね。
前半のシングル一人目が荒川さん、後半はプルだったんですが、
構成的には兄貴がトップバッターってのが盛り上がったんじゃないの?と思わないでもなかったです。
特に荒川さん、ノリノリのダンスナンバーだったんだけど、
ちょっとキャラに合ってないところで無理してる感じが無きにしも非ず。
こういうときはつくづくと、「奈也ちゃんてほんと得がたいキャラだな」と。

○イナ&ジマーマン
ペアというよりアクロバットに転向したかのような演技。すごかったです。
前半のプロ、ジマーマンが寝転がった状態で支えてイナが倒立…
って、まんまベセディン&ポリューシュクじゃん(笑)。
ここまで割り切って力技連発は、突き抜けた感じで楽しいです。
ジマーマンさま、あのイケメンの下にあのマッチョボディっていうのがまたよろし。

○シェン&ツァオ
プロ転向は大正解。
去年のCOIの時はまだエキシビションぽい感じだったんですが、今回はすっかりプロの演技でした。
雰囲気がショーとしてこなれてきたっていうんですかね。
ツァオ兄さんがジャンプ跳ばなくて良くなったってのも大きいんだろうなあ。
「また見たい!」と思わせる演技でした。
あと、シェンの足を持ってブンブン振り回してる時のツァオ兄さん、相変わらず楽しそうです(笑)。

○デュブレイユ&ローゾン
小粋な演技をしておきながら、しれっととんでもない力技を繰り出してくるんですよね、この二人(笑)。
そういうところが大好きです。今日もローテーショナルリフトでギュンギュン回ってました。
あと、個人的にめちゃめちゃうれしかったのが、
ビリー・ジョエルの『シーズ・オールウェイズ・ア・ウーマン』を使ってくれたこと。
あんまし知名度のある曲ではないと思うんですけど、しっとりした素晴らしいバラードで、
リーファンとしてはたまりません。
拍手もせずに見入ってしまいました。ああ、幸せ…。