バンクーバー五輪・ペアフリー。

さあ、いよいよペアフリーの演技です!

○エボラ&ラドウィック
中盤までは硬かったですけど、
終盤のスロージャンプ~リフト~デススパイラル~スピンは素晴らしかったですね。
こういう終わり方をすると、全体の印象がとってもいいです。
得点は114.06とSPに続き自己ベスト更新!

○バザロワ&ラリョーノフ
出だしでクネクネ、リフトの上り下りもクネクネ。
随所で独特の動きやポジションがあって面白かったです。
出だしの硬さがソロジャンプの2Aシークエンス成功で取れてきたかなーと思ったんですが、
それだけにスロー3Loの転倒が残念。
でも、バザロワの可憐な雰囲気といい、4年先のソチ五輪が楽しみなカップルです。
得点は106.96。まだまだこれから!

○ボロソジャル&モロゾフ
曲が『パールハーバー』なんで、衣装は軍服イメージだと思うんですが、
どっちかというと「おまわりさん」な感じ。
ソロジャンプさえ乗り切れば…というペアだと思うんですが、
最初の3T-3Loで転倒したものの、なんとか。
あとのペア要素はお手の物、信頼のベテランの味!
得点は119.64。このグループで滑る格じゃないっていう得点ですね。

○デラモニカ&ココン
オーソドックスなペアらしいプログラム。
派手さはありませんが、しっとりとした雰囲気で、
ニゾンを追求したいい演技だったのではないでしょうか。
あんましラテンな雰囲気じゃないですね(笑)
最初のソロジャンプの3Sでミスはありましたが、あまり気になりませんでした。
得点は104.78。技術的にもうちょっと上積みの余地があるのかなー。

さて、ラス前の第4組です。
○ラングロワ&ヘイ
会心の出来とまでは言えないかもしれませんが、よく踏ん張りましたねー。
3T-2Tのソロジャンプをこらえたのが大きかった気がします。
115.77。

○ジャン&ジャン
うあー、最初の2A-3Tで張昊転倒…。
その後はダイナミックで完璧ないい演技だったのですが、
演技後にしょげてだだへこみの張昊…。
見てるこっちもシュンとなります。慰める張丹。ええ子や。
得点は123.06。

○ムホルトワ&トランコフ
んー、ソロジャンプの出来だけが残念。
他の要素はすっごく良かったのになー。スピンのユニゾンとか完璧!
ある愛の詩」がピタッとはまる、素敵なペアになりましたねー。
今回の経験を糧に、更なる成長を期待しています。
得点は122.35。

○デューブ&ダビソン
うー、衣装を見た瞬間から「これはいいんじゃないのか?」と期待が高まって、
最初のいくつかの要素をこなした時点で「これは神演技になる!」と思ったんだけどなー。
ソロジャンプの3Sの転倒から、中盤でいくつか細かいミスが続いちゃいましたね。
でも、後半も集中力を切らさずにしっかり演じきって、いい演技だったと思います。
完璧な演技が見たい!と思わされる、素晴らしいプログラムでした。
世界選手権でぜひ!得点は121.75。

さあ最終組。シェン&ツァオが最終滑走という最高の巡り合せ。
どんな幕切れが待っているのか。

○川口&スミルノフ
曲は「美しく青きドナウ」。
くあー、終盤はもうとにかく川口さんの左肩が心配で心配で…。
とにかく最後までもってくれ~とひたすら祈っていました。
競技的には課題もあったと思いますが、演技は素晴らしかったと思います。
得点は120.61。ここまででトップ!
てゆーか、上位はほんと僅差だなあ…。フリーものきなみ120点台。

○サフチェンコ&ソルコビー
曲は「愛と哀しみの果て」。
んんんー、いい演技だったんだけどなー、
このペアとしては不出来な演技の部類になっちゃうかもなー。
SPのあの完璧なスピンを見た後だと、
まさかあんなミスが出るなんて…と信じられない思いです。
得点はどうだ!134.64。それでも異次元のスコア!これでどうだ!

○パン&トン
曲は「見果てぬ夢」。
うおー、来たよこれ!素晴らしい!
ドラマチックなパートはダイナミックに、スローパートはしっとりと。
メリハリの効いた完璧な素晴らしい演技。4年間の集大成ですね!
得点は141.81!!すげー!やった!

○シェン&ツァオ
曲は「アルビノーニアダージョ」。
うあー、すごいよー。
…なんかもう言葉がないです。素晴らしい。
小ミスはありましたが、もう演技全体の雰囲気がたまりません。
これどうするんだろう…競技的には順位は付けなくちゃいけないんですけど…。
これほど「金メダルが2つあればいいのに」と思ったことはないです。
得点は139.31!SPとの合計で金メダル!


[最終順位]
金 シェン&ツァオ 216.57
銀 パン&トン 213.31
銅 サフチェンコ&ソルコビー 210.60
4 川口&スミルノフ 194.77
5 ジャン&ジャン 194.34
6 デューブ&ダビソン 187.11
7 ムホルトワ&トランコフ 185.79
8 ボロソジャル&モロゾフ 181.78

…正直、順位が付いてほしくないと思えるほどの素晴らしい試合でした。
メダルの3組は、実はすべてトリノ以後の4年間の世界選手権の優勝ペア。
というわけで、ある意味では納得の順位ではあります。
とりわけ、個人的に一番金メダルをあげたかったペアが優勝して、やっぱりそれはうれしいです。
まあ、若いペアにはこれからまだチャンスがありますから…。
4年後のソチ五輪も期待しています。

しかし熱い大会になりましたねー。
いよいよ明日は男子が開幕!楽しみ!