生れ出づる悩み。

昨日は日本史研究会と大阪歴史学会との合同の卒論報告会でした。
何度かこのブログの記事でも書きましたが、この手のイベントにはなるべく参加するようにしています。
特に、自分の専門分野の中世前期の報告がある場合には。
まあなんというか、「熱烈歓迎」って奴ですよ。
なにしろ中世前期を研究しようという人は、最近はますます希少になってきましたからねー。
せっかく発表したのに、同じ専門の人があまりいなかった、とかいうのは、寂しいじゃないですかやっぱり。

こういう機会では、なるべく修士課程の若い子たちとも話しますけど、
最近は案外博士課程の人たちの話を聞くことが多くなりました。
特に、委員などの幹事役をしている人たちの。
そういう役をやっていると、それはそれでやっぱり大変なわけで、
たとえば、事務的な作業やら交渉事やら会議やら、いろいろと研究以外の雑務が発生したり、
あるいは、自分の専門とは全く違う分野の研究をサポートしなくちゃいけなくなったりします。
それが、誰かがやらなくてはいけないことであり、自分に返ってくる(かもしれない)ことであると
頭ではわかっていても、そう思えない時もきっとあるでしょう。

正直なところ、そもそも僕はあんましそういう愚痴を言わないタイプではありますけど、
(というか、別にそういうことがあまり苦にならなかったので。ある意味で得な性分です。)
研究室で自分が一番年上で、委員をされていた他学部の先輩とかも、
関西を離れていたり、部会から足が遠のいていたりして、
そういうことを言える相手がそもそもいなかったんですよね。
同じ「言わない場合」でも、言える相手はいるけれど言わないのと、
そもそも言いたくても言う相手がいないのとでは全然違うと思うので、
できるだけ気軽に話せる場所にいたいなあと思います。

きっと、40歳になれば40歳の、60歳になれば60歳の、
独身には独身の、既婚者には既婚者の、子どもがいる人はいる人なりの、
それぞれの悩みや苦しみがあるんだろうなと思うんですが、
我が身を顧みても、28~30歳ぐらいのODの人の悩みというのは格別なんだろうなあと思いますよ。