『大奥』4。

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お正月休みですが、お正月に限らず、結局のところ「休み」=「自分のことをする時間」なんですよね。
というわけで、ひたすら食べて寝て読んで書いて…の繰り返し。
なんかいつもと変わんないな。新年てなんですか?という感じ。
それも今日で終わりで、明日から冬期講習再開です。

さて、そうやって年末年始に読んだものの一つが、よしながふみ『大奥』4でした。

表紙は目つきの悪いお玉(笑)。
正直、オヤジになったお玉はあまり見たくなかった気が…(苦笑)。
ま、根本の設定以外は実はかなり史実を忠実になぞっているので、そうならざるを得ないんですけどね。
というより、この設定と史実との両立ができること自体驚きです。
「殉死」を巡る解釈なんて見事だもんなあ。
そうか、これはみんなが家光に恋をする物語だったんだ。
フィクションというものはかくありたいものです。

で、家光編はこれにて完結、ストーリーは家綱編を経て綱吉編に入っています。
…どこまでやるんでしょうね、これ。
家光編の決着のつけ方は、個人的に非常にすとんと胸に落ちました。
まあそういう関係ってあるよね、というか。
二者間で幸せいっぱいで話が完結するラブストーリーよりは、
こういう誰もがいろいろなことを抱えながら、でもそれと折り合いをつけてやっていくような、
そういう葛藤とか苦渋の味がするストーリーの方が、最近は好きです。
人間が屈折してきたんでしょうかね(笑)。

話の流れとしては綱吉編まで行くのは必然なんですが、
面白くなるかどうかは微妙かなーというのが今の時点での感想。
少なくとも、テーマは家光編ほど大きくはならないような気がします。
この感想が更新されるのは来年の年末だ、というのがじれったい(笑)。
今回なんて出版日が12月29日だったからなあ。
作者も出版社も書店もさぞかし大変だったでしょうね。