『美しき日本のフィギュア。』

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『美しき日本のフィギュア。~Figure Skating 2013~』(『Number』822号
SPECIAL FEATURES
独占インタビュー 高橋大輔 「まだ見ぬ自分に出会う旅」
集結した13人の叡智 「チーム高橋」金メダルへの戦略
密着ドキュメント 羽生結弦 「18歳、果てしなき欲望」 
徹底分析 ユズルが天才である理由
特別インタビュー パトリック・チャン 「スランプが僕を強くした」
群雄割拠の日本男子陣 ソチ五輪を狙う精鋭たち
小塚崇彦無良崇人織田信成町田樹中村健人
リンクサイド・エッセイ だから、喝采は続く
名伯楽との成長譚 浅田真央 「妖精は再び羽ばたく」
大和撫子の肖像文 鈴木明子村上佳菜子 「飛躍を期す2人の実力者」
帰ってきた女王 キム・ヨナ 「愛する母国のために」
ライバル徹底研究 女王の座を争う欧米の強豪たち
コストナー/ワグナー/ソトニコワ/トゥクタミシェワ/ゴールド/オズモンド
舞姫が復活する日 安藤美姫 「失われた“ミキ”を求めて」
4回転コラム フィギュアを10倍楽しく見る方法
振付師の知られざる世界/ソチ五輪団体戦で日本ピンチ
ルール・採点基準の変遷/フィギュアは実況&解説が9割!?
スペシャル対談 伊藤みどり×マツコ・デラックス 「アタシの愛した女王たち」
FACE 宮原知子フィギュアスケート
フィギュアスケートファンのみなさまなら、きっとご購入済みであろうと思われるこの一冊。
『Number』の購買層は、基本的にはおそらく40~20代の男性ではないかと思いますが、
表紙が羽生くんなあたり、フィギュアスケートを巡る風向きが変わってきたのかなあと。
なんせ、これまでフィギュアスケートとは無縁であっただろう御年80歳以上の大先生が、
去年の忘年会で「彼はいい!」っておっしゃってましたからね。
もちろん、「普段はうちの雑誌を買わない女性もターゲットにしよう」という皮算用もあるんでしょうけど。

内容はもちろん面白かったので、未読の方は是非どうぞ。
個人的に一番面白かったのは「マツコ・デラックスはガチでスケオタだった」ことでした(笑)。
カルガリー五輪以前から見てたっていうのは筋金入りだよなあ。
「いきなりだけどまずこれだけは言わせて。
今のフィギュア界は伊藤みどりの扱いが悪すぎる!過小評価されすぎ」

と、のっけからいきなりこれです。まったく同感。

他の記事もそれぞれとても興味深かったのですが、あえて二つだけ注文を付けておくと、
やっぱり大半の記事のライターは田村明子さんと野口美惠さんなのね、というのがまず一つ。
これはこの特集の問題というよりは、フィギュアスケートに関するライターさんがとにかく少なくて、
どのメディアの記事でもライターはだいたいこのお二人なんですよね。
その意味では、むしろ今回の特集はよくこれだけいろんな人の記事を集めたなという感もあるので、
せっかく注目が集まっていることですし、業界全体としてぜひ新しいライターさんを育ててほしいです。

もう一つ、あまり個別の記事に不満を書きたくはないのですが、
「フィギュアは実況&解説が9割!?」は本当にひどかった。とにかくひどかった。
何というか、「おそらく大半のフィギュアファンが聞きたくないと思うような実況の案を妄想で書く」
というのは、狙ってやってるんでしょうけど、狙ってやったらそれって「嫌がらせ」だよなあ…という。
なんでこのクオリティの雑誌にこんなチラ裏記事が紛れ込んだのかが不思議。

そうそう、話は変わりますが、四大陸選手権ミーシャ・ジー君を見たときに
「こういう女の人をどこかで見たことがあるのだが」と思っていたのですが、虻川美穂子さんでした。