奈良国立博物館『當麻寺 ―極楽浄土へのあこがれ―』。

友人が誘ってくれたので、奈良国立博物館に『當麻寺 ―極楽浄土へのあこがれ―』を見に行ってきました。
当麻寺に関しては以前レポを書いています。
当麻寺(竹内街道を行く その1)。
当麻寺双塔(竹内街道を行く その2)。
現地に行った時のことを思い出しながら展示品を見ていると、楽しかったです。

国宝の「綴織當麻曼荼羅」は、残念ながら展示替えで見られなかったのですが(展示期間は5月6日まで)、
いずれまた別の機会に見られたらいいなあと思います。
展示品の中で、個人的に特に面白かったのは、当麻寺練供養関連の物でした。
練供養で用いられる菩薩面の造形は素晴らしかったです。
これは練供養をぜひ一度生で見てみたいですね。
毎年5月14日(中将姫の縁日)に行われるので、少なくとも来年まで待たないといけませんが。
来年は水曜日かー。

で、もう一つ思いもよらない物を見ることができまして、
なんと、胡宮神社所蔵の「仏舎利相承図」が展示されています。
例の、平清盛祇園女御の妹から仏舎利を相承したという記述があることから、
清盛落胤説の有力な傍証とされてきた史料ですね。現在の通説ではそうした解釈に否定的ですが。
最後の方に仏舎利当麻寺に相承されたことが記述されているので展示されていたのですが、
まさか見られるとは思っていなかったので、うれしいサプライズでした。
ちょうど「綴織當麻曼荼羅」と入れ替わりのように5月8日から展示されていたらしく、実にラッキー。
会期末の6月2日まで展示されています。未見の方はぜひどうぞ。