魚への執着。

イメージ 1

下でそばの話題が出たので、今まで書きそびれてた、先週食べたそばの話題を。
写真は先週の日曜日に食べた「松葉」のにしんそば(サケご飯付き)でございます。
写真がよろしくないのでわかりにくいですが、身欠きにしんはほんとはこの倍の長さで、
身のもう半分がそばの下に隠れております(引っ張り出す時に半分に割れちゃったので)。
そばは一般的な関西風の薄味のおそばなのですが、
やっぱにしんがそんじょそこらのとは違いますね。
にしんの身が厚くてやわらかいんです。とっても美味しい。さすがはにしんそば発祥のお店。
場所は南座のお隣です(http://www6.ocn.ne.jp/~matsuba/index1.html)。
こういうもののコストパフォーマンスについては言わないお約束(笑)。

はも・身欠きにしん・棒だら・鯖ずしと見てみると、
海に面していない京都人がいかに魚に執着していたかが良くわかる気がします。
特にはもに関しては、「骨切り」を見るにつけ「そこまでして食いたいんか~」と(笑)。
まあでも、食べたかったんだろうなあ。
冷蔵技術・輸送手段がなかった時代、生で運べた海の魚ははもだけな訳なので(ほかは全部乾物)。
特に刺身とか寿司とか素材本位のものは、海に近ければ近いほど美味しくなりますが、
海から遠いという悪条件の中で開発されたものだからこそ、京都らしいと言えるのでしょうね。
もちろん、産地との連係プレーなんですけどね。

そういえば、以前NHKの「きょうの料理」で、メニューが「にしんとなすの炊き合わせ」
「はものお吸い物」だったことがありました。
これは関西(というか京都)以外で需要があったんでしょうかね?
現実問題として、そもそも材料が手に入らないのではという気がするのですが。
そして、番組中でははもの骨切りもやってましたけど、それは家庭では無理があるのでは??

余談ですが、平安時代の史料などを見ていると、神や宮中に調進される御贄に、
たいてい干しアワビと干しダイが入ってるんですよね~。
あれ読むと、いつも「食べたいな~」って思うんですけど(笑)。
干しアワビはお金さえ出せばもちろん食べられますが、お高くて手が出ないです。
干しダイなんかは、今は一般にはないですよね。
小鯛の干物はあるけど、でっかいのはわざわざ干物なんかにしないし。
確か伊勢神宮なんかは、氏子さんが特別に干ダイを作ってるはずです(50匹とか大量に供える)。
以前とある学会で、「亀卜を実際に再現する」という企画をやってましたが、
「神饌を味わう」なんて企画は通りませんかね(笑)。