ちゃんと?見た感想。

仕事が一段落ついて、久々にまともに映像を見たので、エリック・ボンパール・トロフィーの感想を。
○女子
安藤さんは好調が持続してますね~。
上半身、特に腕の使い方がすごく良くなった気がします。
特にストレートラインステップのところ…いや、録画を見直して思いましたが、全般かな。
ジャンプも、コンビネーションの2つ目以降はこれでもか!っていうくらいループジャンプなんすよね。
一方で、スピンではビールマンをちゃんと外している。
ビールマンじゃなくてもレベル4をもらえるんだから、それでいいんですよね。
難易度の点でも、見栄えの点でも。
あと、結果的にフリーはユナ・キムともどもジャンプに1ミスあったわけですが、
終盤にバテが来てこけたユナ・キムと、
最初のジャンプでのミスを引きずらずに挽回した安藤さんとでは、意味合いが違います。
ミスの影響を微塵も感じさせない演技に、精神的に成長したんだなーと。
きっとモロゾフ効果が大きいんだと思いますが(だからって4回転はいらないよ、モロゾフ!)、
安藤さん自身の成長で、モロゾフの指導を受けられるようになったんでしょうね。
去年までの安藤さんなら、消化できずに終わってたんじゃないかと思うので。

一方のユナ・キムちゃんですが、手足が強烈に長~くて細~い。
この世のものとは思えない(笑)。バランス的にはコストナー以上ですよね、きっと。
個人的にはとっても好きなタイプの演技なので、このまま順調に育っていってほしいです。
彼女の演技をはじめて見た後輩が、「そら浅田さんも負けるわ、と思いました。」
と言ってましたが、全く同感。
今後の課題はスタミナと、あとは成長にともなう体型変化なんでしょうね。

一方、ある意味この世のものとは思えないキミーちゃんですが、
動きの切れ自体は随分良くなってましたね。
この人の動きってきびきびっ!としてて、
時間当たりのコマ数の少ない昔のフィルムを見てるような気分になります。
なんかちょっとコマが飛んでる感じ。
そしてフィギュアというよりは体操のような雰囲気。
あのスクール水着のような色調の衣装がなおさらそう思わせるのかもしれませんが。
…あんまり入れ込めないのは、やっぱ自分にロリ属性がないからなのかな~(苦笑)。

かたや、年齢以上の貫禄を漂わせているロシェットですが、
今年は方向転換の1年なのかな~という感じ。
でも、演技の方向性としては面白いと思います。
かつての村主さんがそうだったように、演技の幅を広げて、
更なる飛躍につなげていってほしいものです。

○男子
さてさて、背に腹は代えられず、初めてYou Tubeで動画を探して見てみました。
ジュベは…うーん、悪くはないんだけどな~。
ジャンプはきっちり4回転を確実に、しかもコンビネーションで決めてるし、
ステップもかつての「ヤグさまLOVE」一辺倒ではないし。
でもねー、なんかこう、パワフルな分スケーティングが重く感じるのかな~。
見てて、「今の採点方式だと、4回転を飛んでもバトルには勝てないんだろうな」と思ってしまいます。
その意味では、採点方式に泣くオールドタイプのスケーターということになってしまうのかも。

で、カモメ眉毛がキュートなプレベールくんwが2位ですが、今回の映像は見られず。
スケアメの方で見ましたけど、同じフランスのキャンデロロともジュベとも全然違う、
ダンサータイプのスケーターですね。
これで最後まで踊りきれるだけのスタミナが付いてきたら、上位に食い込んできそうな雰囲気。
というか、個人的にはかなり期待してますです、はい。

3位はロシアのドブリン。いやー、手足も長いし、とってもハンサムだし、
うまくいけばヤグともプルともアブたんとも違うキャラになりそうで、楽しみなんですけど…。
今回は4回転サルコーを連発で決めて片鱗は見せましたが、
そのあとでジャンプが抜けたり、何よりジャンプの間のつなぎのところがだらんとしてしまいました。
フィギュア王国ロシアの行く末のかなりの部分が彼にかかっているので、頑張ってほしいものです。

で。
個人的に一番気にかかっていたのはクリムキンの出来だったのですが…。
うーん、やっぱジャンプがなあ。
衣装は相変わらず不思議ちゃん系。今年は音楽も振付も不思議ちゃん系炸裂です(笑)。
特にフリーの『マスク』は…正直、クリ坊でなければ早送りしてるかな~(苦笑)。
近年まれに見る脱力系ストレートラインステップには度肝を抜かれましたが(笑)。
もっともスローなパートをステップに持ってくる人なんて普通はいませんよ。
キャメルスピンは相変わらずいい味出してるけど、変形イーグルは封印してしまうのかしらん…。

あ、そういえば小塚くんも南里くんも見てないや…。

ペアもあまり映像がないのでパスです。

アイスダンス
デンスタとデロシェンのFDだけ見ました。
GPシリーズとしてはまれに見る接戦でしたが、確かにどちらもすごくいい出来。
デロシェンの『ボニーとクライド』は、これまでのこの二人の雰囲気とはちょっと違う感じ。
どこが戦前のアメリカやねん、とつっこみたくなるくらいセクシー&スタイリッシュ。
これは今年は期待できるかも。

で、その上をいったデンスタ。
…素晴らしい!!きわめてデンスタらしい演技です(笑)。
いや~、個人的には大好きだなー、こういうの。
なにより、観客に「何かとんでもないことが起こってる」思わせる迫力がある。
モツレク(とある人に「ヴェルレク」と言ってしまいましたが間違えました)とか使ってて、
セリフも入ってて、音楽的にはソルトレイクの時のアニシナ&ペイゼラの"I have a dream"な感じ。
現役最後の勝負プログラムという意気込みが感じられます。
これは絶対生で見たいっす。
今年はアイスダンスが熱いのかな~。