上津屋橋(流れ橋)。

今日ご紹介する上津屋橋は、厳密に言えば多分「史跡」ではなくて「史跡もどき」です。
が、「立派な」と冠したくなるような史跡もどきです。
そして、おそらく、多くの人が映像でご覧になったことがある橋です。
これなんですけどね。
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ご覧の通り、いまどき珍しい「ほぼ完全に木造の橋」です。
それも、丸木と横板でとっても素朴に組まれています。
こういうフォルムなんで、「時代劇で見かける田舎の大きな橋」というのは、
もうほとんど間違いなくこの橋だと言っても過言ではないでしょう。
どんな作品で使われているかは、こちらのページでどうぞ(←このページの内容自体、一見の価値アリです)。

この橋は通称を「流れ橋」といいます。
というか、家から車で10分ほどのところにありますけど、周りでは誰も正式名で呼んでないような…。
流れ橋」というのは要するに一種の柔構造で、「台風が来ても大丈夫なくらい頑丈に」ではなく、
「逆に考えるんだ、台風が来たら流されちゃってもいいやと考えるんだ」という発想で作られています。
というわけで、現に去年の台風で流されてしまって、現在は修理中です。
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なんだかとっても歴史ある感じですが、実際に架橋されたのは1953年だそうで、
つまりまだ築57年てわけですね。
考えようによっては、「できたときからレトロな橋」だった、と(笑)。