朝光寺(播磨の国宝巡り・その3)。

昼食を食べて腹ごしらえを済ませ、次は加東市にある朝光寺へ。
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朝光寺は一つ前の一乗寺と同様、法道仙人が651年(白雉2)に開基したという伝承をもつ寺院です。
もともとの所在地は三草山(権現山)だったのが、
1184年(元暦元)の一ノ谷の合戦の前哨戦である三草山の合戦
源義経軍が北から迂回して平家軍の西に出る途中、平資盛ら率いる平家軍の支隊と交戦)
で焼けてしまいました。
で、1189年(文治五)に現在の位置に再建されて、
本尊の千手観音は、このときに京都の蓮華王院(三十三間堂)から移されたものだそうで。
国宝に指定されている現在の本堂は、厨子裏板の墨書から
1428年(正長元)に完成したことがわかっているもので、和様と禅宗様の折衷様建築です。
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…でか過ぎて写真に納まりきらない。
(七間×七間の建築です。ちなみに鶴林寺の本堂は七間×五間。)
もうすぐ修理のために工事に入るらしく、ぎりぎりのタイミングで見ることができました。やったね♪
 
…って、ここが三草山に程近いところだと、行くまで知らなかったんですけどね。
ふーむ、かなり北を迂回したんだなあ義経軍は。
知識としては知っていましたけど、こうやって現地に来ると実感しますね。
それにしても、支隊を置いてたってことは、平家軍もある程度予測してたってことなんですかね。
それもなかなかすごいことだと思うのですが。
まあきっと、平家の内部対立という事情もあるんでしょうけどね。
(指揮官は平重盛の息子たちで、重盛の異母弟の宗盛が家督を継いだ関係で冷遇されています。)
 
この他、鐘楼も重要文化財に指定されています。
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