理解すること/伝えること。

今日は研究会→研究会→アルバイト。
研究会のうち一方は今日から新しく始めた古文書読み会で、私が言い出したもの。
学部に院試受験生が多数いらっしゃるので、せっかくだからくずし字を読む練習をしよーぜ!ということで。
Dまで上っちゃうと、なかなか日常的にくずし字を読むような環境でもないので。
で、私が写真のコピーなどを用意して、読み本も予習してきて、事実上の自主古文書実習状態。
だったのですが…。

そんなに難しい史料は使わなかったので、自分で読もうと思えば十分読めるのですが、
問題は、その字が読めない人に「文字がどのように崩されてこう書かれているのか」をいかに説明するか。
思うに、くずし字を読めるのは一種の図形認識の問題(「この形はこの字」)であり、
また文脈とか言葉の調子の問題(「このフレーズが来たらこう続くもの」)なので、
文字自体を説明するというのがどうにも難しい。
おかげで四苦八苦してしまいました。反省。
予習が足らなかったというよりは、どんな予習が必要かがわからなかった感じ。
次回はちゃんとやって行かなくちゃ。

で、アルバイトでは、今週から社会も持つことになりました。
もともと塾には社会の講師として入って、なぜか英語を持つようになり、
しばらく個別指導に移ったあと、去年の秋に3年ぶりで一斉授業を受け持ったのはなぜか国語。
で、今年は国語と社会の講師です。
「ユーティリティが高い」と言えば聞こえはいいけど、要するに便利屋のごとく使われてます(笑)。
(結局長期休みの講習では英語がメインだし)

そんなわけで、社会の授業を持つのはもう6年ぶりぐらいでした。
内容はもちろん把握してるし、教え方も身に染み付いているのですが、
それを引っ張り出してきて自分のペースまで持っていくのには時間がかかるわけで。
地理の最初は緯度・経度の話や、時差の計算、地図の話などややこしいから仕方がない面もあるのですが、
結局今日は説明にちょっと時間をかけすぎて、問題を解かせる時間が少なくなり、
結果的に宿題が多めになってしまいました。
説明って、うまくやらないと伝わるまでにほんとに時間を食っちゃうし、
理解度も下がってしまうんですよね。
こちらも来週あたりからペースをきちんとしていかないと。

当たり前の話ですが、自分がわかっていることと、
それを人に伝えて理解してもらうこととは全く別物なわけで。
それは授業とかに関することだけではなく、例えば論文を書く時に、
自分の中にあるものをいかに文字にして、読み手にわかってもらい納得してもらうか、
ということにも関わります。
結局のところ、それは自分の理解度と伝達能力の問題なんでしょうね。
あらためて、何かを伝えて解ってもらうことの難しさを感じた一日でした。