漫画化には向かない時代。

最近、「各時代を舞台にしたマンガ」というものを、時代ごとに考えているのですが。
戦国時代・江戸時代以降はまあ無数にあるとして、自分がある程度読んだことがあるやつだけでも、

飛鳥時代池田理代子聖徳太子』、山岸涼子『日出る処の天子』、里中満智子『天上の虹』、
     手塚治虫火の鳥 太陽編』
奈良時代里中満智子長屋王残照記』・『女帝の手記』、手塚治虫火の鳥 太陽編』
平安時代中後期(摂関期):岡野玲子陰陽師
院政期・鎌倉前期:手塚治虫火の鳥 乱世編』

と、まあぱっと上がるわけですけれども。

ここで容易に思いつかないのは、平安時代前期と鎌倉後期~南北朝期~室町期。
鎌倉後期~室町期に関しては、いろいろ考えた結果、
「そういえば実は『どろろ』は室町時代の話だったな」とは思い出したんですけど、
あれは別に室町時代である必然性があるマンガじゃないですしねー。
歴史上の登場人物は特に登場しないし。
あと、「読んでないけど、たしか『とはずがたり』の漫画化したやつがあったな」と。
(調べたら、海野つなみ後宮』でした)

これに対して、平安前期はほんとにない。
それなりにネタは転がってそうな気がするんですけどね~。
桓武天皇最澄空海(←これを言ったら友人に「仏教マンガ?」と笑われたけど)、
坂上田村麻呂平城天皇藤原薬子小野篁小野小町在原業平…。
うーん、やっぱり地味か(笑)。

思うに、時代物の場合、受け手の側にある程度の先行イメージがあってほしいわけですけど、
この辺の時代って、そういうベースがないから描きにくいんでしょうね。

とはいえ、調べてみたら意外にあるんだな、というのもわかってきました。
アテルイを主人公にしたマンガもあるみたいですけど、どの程度史実を下敷きにしてるんだろ…?
他にもある程度は見つけたので、ぽつぽつ読んでいこうかと思います。
というわけで、平安前期・鎌倉後期~南北朝期~室町期を題材にしたマンガをご存知の方、
ぜひぜひ情報をお寄せ下さいませ。