不動院。

先日広島に行く用事があったので、ついででよってきたのがこちら。
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不動院は創建の時期や事情が良くわからないお寺なのですが、平安時代にはさかのぼると考えられています。
転機となったのは、南北朝期の足利尊氏による安国寺設置の際に安芸国の安国寺に選ばれたことで、
これによって臨済宗の寺院となります。
その後いったん荒廃しますが、大永年間(1521~28)に安国寺恵瓊によって中興されました。
広島の原爆投下の際には被害も受けましたが、全壊は免れ、修復されて現在に至っています。
 
写真2枚目の金堂は、天井の墨書から1540年(天文9)の建築とされ、
典型的な禅宗様(唐様)建築として国宝に指定されています。
実はこの金堂、もとは周防国にあった凌雲寺から天正年間(1573~92)に
安国寺恵瓊により移築されたものだそうです。
凌雲寺は1507年(永正4)に大内義興が創建した寺院ですが、
1557年(弘治元)に大内氏が滅亡すると荒廃してしまい、現在は廃寺になっています。
うーん、諸行無常というかなんというか。
 
他にも、1枚目の楼門も安国寺恵瓊によって建てられた物で、重要文化財に指定されており、
鐘楼は室町期の建立とされるものでこれも重要文化財
鐘楼に吊るされている朝鮮鐘も、安国寺恵瓊朝鮮侵略時に持ち帰ったものらしく、重要文化財です。
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