大野寺(国宝三寺社一気制覇・その2)。

さて、長谷寺から近鉄電車で2駅東へ行くと、室生口大野という駅です。
室生寺まではここからバスになるんですが、
乗り継ぎまで時間がちょっとあいたので、駅から程近いところにある大野寺へ。

寺伝によると、大野寺は681年(白鳳9年)に役小角が草創し、
824年(天長元年)に空海が堂を建立して「慈尊院弥勒寺」と称した、とされています。
これまた例によっての黄金タッグですね(笑)。
枝垂桜がめちゃくちゃキレイでした。
https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kaisyakunomeikyu/20190831/20190831222221.jpg
https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kaisyakunomeikyu/20190831/20190831222225.jpg

こちらのお寺で一番有名なのは、実は「お寺の境内にはないもの」です。
それは宇陀川の対岸に位置する磨崖仏。
https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kaisyakunomeikyu/20190831/20190831222231.jpg
いいでしょう~。
1210年(承元元年)に興福寺の雅縁の発願で制作されたもので、
開眼供養には後鳥羽上皇も臨席したと伝えられています。
製作には宋から来日した石工の伊行末が関係していると考えられているようです。
↓以前に般若寺のレポでアップした、伊行末の追善の笠塔婆。
 般若寺の十三重石塔などの製作者として有名ですね。
https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kaisyakunomeikyu/20190831/20190831222236.jpg

刻まれているのは弥勒菩薩で、笠置寺の磨崖仏がモデルだそうです。
↓本家の方は、度々の火災etc.のせいで見る影もありませんが…。
https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/k/kaisyakunomeikyu/20190831/20190831222240.jpg
そういえば、笠置のレポは結局ほったらかしだなあ。